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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻12号

1985年11月発行

文献概要

研究

諸種疾患におけるIAPと免疫血清検査値

著者: 三浦利彦1 寺崎茂1 塗たか子1 矢吹重光1 安孫子兵三郎1 大内栄悦1

所属機関: 1東北大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.1705 - P.1708

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 免疫抑制酸性蛋白質(immunosuppressive acidicprotein1),以下IAPと略す)は,癌患者血清中に証明される糖不全を伴うα1-酸性グリコ蛋白質(α1-acid glycoprotein)である.各種悪性腫瘍におけるIAP値は悪性腫瘍患者のperformance statusとよく相関することが報告されており2),IAPの測定は担癌患者における免疫能の解析のみならず,全身状態を反映するパラメーターとしても臨床的に有意義であると考えられる.IAPの測定は従来,SRID法により測定されている3)が,われわれは前報4)において報告したごとく免疫比濁法によって,臨床化学検査に汎用されている自動分析装置を用いて測定することを試みた.
 今同は自己免疫性疾患,各種悪性腫瘍,肝疾患などの各種疾患についてIAPを含めた各種免疫血清学的検査ならびにシアル酸を同時に測定し,IAPとそれらのデータとの関連性について検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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