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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻5号

1985年05月発行

文献概要

今月の主題 カルシウム カラーグラフ

脱灰法

著者: 清野和夫1 畠山茂1

所属機関: 1東京医科歯科大学歯学部口腔病理学教室 2東京医科歯科大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.488 - P.490

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 組織の脱灰に用いられる硝酸法は,古典的な方法であるが,今も技術書に書いてあり汎(はん)用されている.有機酸を使用する方法もよく使われているが,脱灰液に長く入れすぎて,硝酸法と同様に核染色の不良な標本を作ってしまうきらいがある.また,事前の十分な固定と脱脂も軽視されがちである.その他,キレート剤を使う方法は,コストと手間とがかかり,電気分解法では酸と熱上昇とによる組織障害に問題がある.
 ここに紹介する方法はPlank & Rychloの迅速法を低温で行うもので,安定した鮮明な染色結果が得られ,骨および骨髄のGiemsa染色にも十分耐えうる.筆者の一人の清野が考案し,そのルーチン化に努力してきた方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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