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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻5号

1985年05月発行

文献概要

資料

モノクローナル抗体を用いたAFP測定法の基礎的検討

著者: 三浦利彦1 安孫子兵三郎1 塗たか子1 佐藤勝見1 寺崎茂1 大内栄悦1

所属機関: 1東北大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.591 - P.594

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 ヒトの肝癌でα—フェトプロテイン(AFP)が血中に出現することがTatarinovにより観察されて以来,血清中の腫瘍マーカーとして,特に肝細胞癌の診断に広く利用されている.しかし,多くの臨床例が発表されるに従い,血中AFPは肝細胞癌のほか,肝炎,肝硬変症,ヨーサック腫瘍,妊娠などでも高値を示すことが報告されるに至り,腫瘍特異抗原よりはむしろ腫瘍関連抗原と考えられるようになっている.しかし,AFPの臨床的有用性は高く肝細胞癌の血清学的診断法として広く用いられている.
 血中AFPは,従来,測定感度のうえからラジオイムノアッセイ(RIA)法により測定されてきたが,設備や廃棄物の問題があり,酵素を用いたエンザイムイムノアッセイ(EIA)法が広く用いられるようになってきた.さらに,最近は特異性の確保と操作の簡略化のため,モノクローナル抗体を用いたAFP測定法が報告1,2)されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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