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文献概要
シリーズ・癌細胞診・9
肺癌・2—穿刺生検法・1
著者: 小中千守1 加藤治文1
所属機関: 1東京医科大学外科
ページ範囲:P.1087 - P.1090
文献購入ページに移動 肝癌は発生部位により,中心型と末梢型とに分類される.末梢型肺癌は亜々区域枝より末梢に発生した肺癌で,胸部X線写真上に異常陰影として見られるものが多い.経皮的針生検の対象となるものは,大部分がこの末梢型肺癌である.末梢発生の肺癌の組織型は腺癌がもっとも多く,その他,扁平上皮癌,小細胞癌,大細胞癌などがある.
経皮的針生検により得られる材料は,喀痰材料と異なり背景に口腔内扁平上皮を認めず,少量のマクロファージ,結合組織,肺胞上皮,まれに気管支上皮細胞がみられるだけで,上皮性の細胞集団を認めるときは強く腫瘍を疑うべきである.腫瘍細胞の所見も喀痰中にみられる癌細胞と異なり,変性所見が少なく,さらに高分化癌であっても,分化傾向の低い基幹細胞が多数採取されるため,良・悪性の判定,組織型の判定は困難である.
経皮的針生検により得られる材料は,喀痰材料と異なり背景に口腔内扁平上皮を認めず,少量のマクロファージ,結合組織,肺胞上皮,まれに気管支上皮細胞がみられるだけで,上皮性の細胞集団を認めるときは強く腫瘍を疑うべきである.腫瘍細胞の所見も喀痰中にみられる癌細胞と異なり,変性所見が少なく,さらに高分化癌であっても,分化傾向の低い基幹細胞が多数採取されるため,良・悪性の判定,組織型の判定は困難である.
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