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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻1号

1986年01月発行

文献概要

今月の主題 新生児 総説

新生児の黄疸の病態

著者: 門野勉1 白木和夫1

所属機関: 1鳥取大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.31 - P.38

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はじめに
 新生児にみられる生理的黄疸の主な原因は,従来肝のグルクロン酸抱合の未発達によると考えられてきたが,その後の数多くの研究により,その発生機序にはそのほかにも種々の因子が関与していることが解明されてきた,すなわち,赤血球寿命が短いことに始まり,腸肝循環の問題などビリルビンの生成から排泄に至る各ステップにおいて,成人に比べ黄疸が増強するように作用していることが明らかになってきている.
 本稿ではまず,新生児生理的黄疸とは何か(特に日本人成熟新生児の生理的黄疸における総ビリルビン値およびその推移について),次に新生児のビリルビン代謝(ビリルビンの生成から排泄に至る各ステップにおける成人との相違),さらに母乳栄養と新生児生理的黄疸,について述べ,新生児生理的黄疸の病態を解説していきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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