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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻10号

1986年10月発行

文献概要

研究

フローサイトメトリーによる流血中のリンパ球,単球,顆粒球の絶対数測定

著者: 平田稔1 三浦真理子1

所属機関: 1スペシアルレファレンスラボラトリー

ページ範囲:P.1135 - P.1138

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はじめに
 モノクローナル抗体の普及とフローサイトメトリーの発達とにより,リンパ球サブセット解析の検査が広く行われるようになった.しかし,現在測定されているのはその陽性率であり,サブセットの絶対数を求めるためには,別にリンパ球の絶対数を求めることが必要であった.ところで,フローサイトメーターの中には,サンプルを一定量吸引して測定する機構を持つものがある.同機構を持つスペクトラムIIIは前方散乱光,90°散乱光の二つのパラメーターを同時に表示することにより,末梢血白血球をリンパ球,単球,顆粒球の三つのクラスターに明瞭に区別することが可能である.目的とするクラスターにゲートをかけることによりゲートの中だけ測定されるため,リンパ球サブセット測定のためにリンパ球を分離する必要はなく,全血で測定が可能である.
 Smartら1)は,スペクトラムIIIによりリンパ球絶対数の測定が可能であることを報告している.しかし,彼らのスペクトラムIIIによる測定条件は,通常日本で行われているリンパ球サブセット解析のための測定条件とは異なっており,リンパ球サブセットの絶対数を測定することを目的とすると,彼らの求めた係数をそのまま利用することはできない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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