文献詳細
文献概要
医学の中の偉人たち・10
Robert Koch 細菌の狩人
著者: 飯野晃啓1
所属機関: 1鳥取大学医学部解剖学第1
ページ範囲:P.1152 - P.1152
文献購入ページに移動 Robert Kochは現在の西ドイツ東部のハノーバーに鉱山技師の子として生れ,ゲッチンゲン大学で医学を修めた.数年間あちこちを転々と勤務した後,今日ではポーランドに属するウォルシュタインという小さな町の地区医師となった.この公務と開業との半々の田舎医者生活の中で,彼の偉大なる業績が始まるのである.妻から28歳の誕生日に贈られた1台の顕微鏡が,彼の数々の研究成果の武器となってくれた.
まず彼が取り組んだのは,炭疽病(脾脱疽とも呼ぶ)の原因究明であった.当時のヨーロッパに家畜病として流行して,農民たちを悩ませていた炭疽病が細菌によって起こり,炭疽病でたおれた家畜の血液をマウスに注射することによりマウスが同じ病気にかかり死ぬことを突き止めた.
まず彼が取り組んだのは,炭疽病(脾脱疽とも呼ぶ)の原因究明であった.当時のヨーロッパに家畜病として流行して,農民たちを悩ませていた炭疽病が細菌によって起こり,炭疽病でたおれた家畜の血液をマウスに注射することによりマウスが同じ病気にかかり死ぬことを突き止めた.
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