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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻12号

1986年11月発行

文献概要

今月の主題 造血器 技術解説

血液幹細胞の検索法

著者: 久保田一雄1 三浦恭定1

所属機関: 1群馬大学医学部附属病院草津分院内科 2自治医科大学内科(血液学)

ページ範囲:P.1484 - P.1491

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 In vitroコロニー法の発達によって,赤血球をはじめとするすべての血球は共通の多能性血液幹細胞に由来することが明らかにされている.血液幹細胞は大きく三段階の細胞に分類できる.①多能性血液幹細胞(CFU-S-I):自己複製能とすべての血球に分化する能力を持つ.②多能性血液幹細胞(CFU-S-II):自己複製能はやや減少し,むしろ分化の方向に進む細胞.しかし各種の血球に分化する能力を持つ.③前駆細胞:原則としていずれか一系統の血球に分化するよう決定づけられた細胞で,自己複製能はきわめて限られている.これらの血液幹細胞はin vitro培地で,適当なコロニー刺激因子の存在下で,各種の血液細胞から成るコロニーを形成する.CFU-S-I,CFU-S-II,前駆細胞はそれぞれ順に,芽球,混合,赤芽球コロニーなどを作る.本論文では血液幹細胞について簡単に説明し,その具体的な検索法としてのin vitroコロニー法について述べ,併せてその臨床的意義に触れる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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