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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻6号

1986年06月発行

文献概要

研究

p-フェニレンジアミンを用いた血清セルロプラスミンのオキシダーゼ活性測定の変法について

著者: 三浦利彦1 千葉正康1 寺崎茂1 大内栄悦1

所属機関: 1東北大学医学部付属病院中央検査部

ページ範囲:P.649 - P.652

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はじめに
 ヒト血清のα2-グロブリンから分離された,分子量約13万の青色蛋白質のセルロプラスミン(以下Cpと略す)は,オキシダーゼ活性を有する酵素であることが知られている.Cpは銅代謝異常をきたすWilson病で減少し,感染症や妊娠,悪性腫瘍で増加することなどから,Cpの測定は各種疾患の診断,ならびに予後の指標として重要である.
 Cp自身の青色がアスコルビン酸の添加により消失することを利用した方法は精度の不良,免疫学的測定法は操作の煩雑性のため,いずれも実用性に欠ける.しかしCpのオキシダーゼ活性を測定する方法は操作も容易であり,精度も良好なため汎用されており,基質にベンチジン1),N,N'-ジメチル-p-フェニレンジアミン2),ο-ジアニシジン3),p-フェニレンジアミン4)を用いた方法が報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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