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特集 生検の進歩 I 臓器別生検 i 組織診
4 肝
著者: 志賀淳治1 伊藤泰昭2 寺野彰2
所属機関: 1東京大学医学部病理学教室 2中央鉄道病院消化器内科
ページ範囲:P.1191 - P.1196
文献購入ページに移動1.針生検(needle biopsy)
肝生検の方法には,開腹手術によってメスで組織を直接採取する方法(wedge biopsy)と,皮膚の外から中空の針を挿入して採取する針生検(needle biopsy)の2種類があるが,手術侵襲を加えずに行える針生検の価値は大きい.肝臓は人体最大の臓器であり,生検によって得られる部分は全体の数万分の1にすぎないであろうが,肝病変は比較的瀰漫性の変化が多いので,その利用価値は大きく歴史も古い.すでに1883年ごろには行われていたといわれるが,1920年代にはかなり実用化しており1),その原理も針に注射筒を接続し,陰圧により組織を吸い出すもので,今日行われているものとほぼ同じであった.
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