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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻11号

1987年10月発行

文献概要

わだい

フローサイトメトリーと造血・リンパ組織診断

著者: 中原一彦1

所属機関: 1東京大学・臨床検査医学

ページ範囲:P.1323 - P.1323

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 白血病や悪性リンパ腫などの造血・リンパ組織診断は,以前より形態学的な診断が中心を成しており,今でもその傾向に変わりはない.しかしながら,形態学のみでは診断に非常に困難を感ずる場合がしばしばある.そのような場合に大きな威力を発揮するのが,近年急速な発展を示してきた免疫学的手段を用いた方法である.とりわけ,KöhlerとMilsteinによって開発された細胞融合法によるモノクローナル抗体の開発は,非常に純粋な抗体を大量に得られるという点で,免疫学の発展に多大な貢献をなしたことは周知である.
 現在では,ヒトの血球と反応する多くのモノクローナル抗体が市販されている.しかしながら,いろいろなメーカーから同じような種類の抗体が発売されているため,世界的にもそれらを統一しようとする方向にあり,国際ワークショップHuman LeukocyteDifferentiation Antigensにおいて,CD (clusters ofdifferentiation)ナンバーで同じような抗体をまとめる努力がなされている1).最近ではCDナンバーが付されたものについては,これで呼ぶことが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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