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文献概要
注目される腫瘍マーカー・6
腫瘍の増殖因子とレセプター
著者: 清水信義1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部分子生物学教室
ページ範囲:P.1590 - P.1594
文献購入ページに移動はじめに
EGF (上皮増殖因子)やPDGF (血小板由来増殖因子)などのポリペプチド性増殖因子は,細胞表面のレセプターに結合して生化学的シグナルを誘導し,細胞の増殖や分化を調節している(図1)1).癌細胞や癌組織は,このような増殖因子を自から産生して自己増殖系(autocrine)をなしている,というメカニズムが,最近注目されている2),また,レセプターの異常発現と腫瘍の悪性度との関係も示唆されている3).
本稿では,腫瘍マーカーとしての応用が期待される二,三の例について概説する.
EGF (上皮増殖因子)やPDGF (血小板由来増殖因子)などのポリペプチド性増殖因子は,細胞表面のレセプターに結合して生化学的シグナルを誘導し,細胞の増殖や分化を調節している(図1)1).癌細胞や癌組織は,このような増殖因子を自から産生して自己増殖系(autocrine)をなしている,というメカニズムが,最近注目されている2),また,レセプターの異常発現と腫瘍の悪性度との関係も示唆されている3).
本稿では,腫瘍マーカーとしての応用が期待される二,三の例について概説する.
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