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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻13号

1987年12月発行

文献概要

研究

高速液体クロマトグラフィーによる血清シクロスポリン濃度測定

著者: 山本浩一1 合屋忠信1 藤田登美雄2

所属機関: 1済生会八幡病院腎センター 2島津製作所京都分析センター

ページ範囲:P.1605 - P.1608

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緒言
 Ciclosporin(以上CyA)は新しく開発された強力な免疫抑制剤で臓器移植分野で広く普及しつつある,CyAの吸収率には個体差がみられ,また肝障害時に代謝が遅れるので血中濃度を投与量より推測することは困難である1).いっぽうCyAの過剰投与で腎障害・肝障害・膵障害などの副作用が発現する2).したがって血中CyA濃度を測定し投与量を調節することはこの薬剤を有効に使用するために欠かせない3)
 CyA血中濃度の測定には,radio immuno assay法(以下RIA法),high performance liquid chromatography法(以下HPLC法)の二つが知られている.RIA法は広く普及しているが,測定時間が長い.CyAの血中代謝物と交叉反応を示す.それにラジオアイソトープを使用するので検査施設が制約をうけるなどの欠点がある4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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