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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻2号

1987年02月発行

文献概要

今月の主題 肺 検査と疾患—その動きと考え方・119

免疫不全症と肺感染症

著者: 螺良英郎1 蔦宗俊明2

所属機関: 1国立療養所刀根山病院 2国立療養所刀根山病院内科

ページ範囲:P.163 - P.170

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 免疫不全症とは正常な免疫機構が障害され低下,欠損をきたした状態を言い,先天性免疫不全症と後天性免疫不全症に分類される.すなわち多様な疾患と病因から成る症候群である.
 原発性免疫不全症は表1に示される疾患があり,多くの場合原因不明で先天性素因,遺伝によるものと考えられる.多くは幼小児期に発病し,別名易感染症候群とよばれるように易感染性を主症状とし大部分は難治性,反復性の呼吸器感染症が特徴であり死亡することが多い.一方,続発性免疫不全症は明らかな基礎疾患があるか,一度でき上がった免疫系が免疫系と無関係の疾患または薬剤などの原因により二次的に免疫能が低下した状態を言い種々の原因で起こる.本稿では主に続発性免疫不全症における肺感染症について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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