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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻9号

1987年09月発行

文献概要

研究

L鎖蛋白尿のスクリーニング検査の検討—スルホサリチル酸・Brij35法とKingsbury・Clark法との組み合わせ法

著者: 鈴木優治1 入野勤1 坂岸良克2

所属機関: 1埼玉県立衛生短期大学 2埼玉医科大学生化学教室

ページ範囲:P.1004 - P.1006

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 尿中蛋白質の分画測定あるいは個別測定などによる質的な解析は,蛋白尿の出現機序を明らかにするうえで有用である1〜2).特に尿中γ—グロブリンの測定は糸球体性蛋白尿と尿細管性蛋白尿との鑑別および糸球体基底膜透過選択性の推定に有効といわれている3〜5).われわれはγ—グロブリン尿のスクリーニング検査法としてスルホサリチル酸・Brij 35試薬を用いる簡便な比濁測定法を設定し,その有用性を約900例の患者尿による検討で明らかにした6).この検討の際に本法で混濁したγ—グロブリン陽性尿の中に数例のL鎖蛋白尿が検出され,本法のL鎖蛋白尿に対する反応性に興味がもたれた.
 そこで今回はL鎖蛋白尿を用いて本法のL鎖蛋白尿との反応性およびL鎖蛋白尿とそれ以外の蛋白尿との判別に,本法とKingsbury・Clark法の測定値の比が指標になるかどうかを検討した.その結果,有用な知見が得られたので,その内容を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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