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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻11号

1988年10月発行

文献概要

特集 アイソザイム検査 I.総論

5 凝固・線溶系の酵素

著者: 高松純樹1 斎藤英彦1

所属機関: 1名古屋大学医学部第一内科

ページ範囲:P.1212 - P.1216

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はじめに
 近年の凝固・線溶・血小板に関する生化学的・免疫学的・分子生物学的研究は,著しい進歩を遂げた.ほとんどの凝固・線溶系因子のcDNAがクローニングされており,一次構造や詳細な活性化機構も明らかにされている.さらに,先天性フィブリノゲン異常症をはじめとして,多くの凝固・線溶に関する蛋白の先天的な分子異常の研究から,構造と機能との関係も明確にされてきた.
 凝固・線溶反応には多くの因子がかかわっており,これらは機能面から表のように分類される.このうちフィブリノゲンはゲル形成に,第V,VIII因子,組織因子,高分子キニノゲン(Fitzgerald因子)は補助因子として,おのおのの反応に参加している.それらのほかはすべて酵素前駆体であり,補体系酵素群とともに血中で非常にユニークな酵素反応系を形成している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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