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特集 アイソザイム検査 II.各論
30 ホスホフルクトキナーゼ
著者: 山﨑知行1 中島弘1 河野典夫1 垂井清一郎1
所属機関: 1大阪大学医学部第二内科学教室
ページ範囲:P.1409 - P.1413
文献購入ページに移動インスリンの糖代謝に対する作用としては,筋肉,脂肪細胞などにおける細胞内へのグルコース輸送の促進とともに,主として肝臓における,細胞内の解糖促進作用が重要である.最近の知見によれば,上述の3酵素のうちGK,PKではインスリンにより肝でのそれらのmRNAの転写が促進され,その結果,酵素蛋白量を増加させ,解糖促進を実現している.一方,PFKについては現在のところこのような現象は知られておらず,むしろフルクトース2,6-二リン酸に代表されるようなアロステリックエフェクターによる複雑な調節が活性制御機構として重要であると考えられている1).
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