icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻12号

1988年11月発行

文献概要

今月の主題 血中薬物濃度測定法の進歩 技術解説

循環器用薬

著者: 佐藤友英1 石川康朗1

所属機関: 1帝京大学医学部第二内科学教室

ページ範囲:P.1459 - P.1465

文献購入ページに移動
 循環器用薬の中では,ジギタリス製剤や抗不整脈剤の血中濃度モニタリングが臨床上行われており,健保の適用を受けている.これは,両剤とも治療域と中毒域が接近していたり,一部重なったりしていることや,過剰時に致死的な不整脈を引きおこすことがあるためである.
 本稿では,現在最も血中濃度の測定が実施されているジギタリス製剤に的を絞って,血中濃度測定法の進歩,血中濃度測定の意義や問題点,さらにその臨床応用などについて,臨床サイドから解説を行った.
 血中濃度の測定はきわめて有用であるが,近年操作をほぼ全自動化することによって試薬と検体の微量化と測定時間の短縮が図られている.これは大変よい傾向であるが,一方では高価なことが欠点である.血中濃度の測定が普及するためには,装置などを安価にする努力が希望される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?