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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻13号

1988年12月発行

今月の主題 輸血に伴う感染症の検査と対策

総説

血液製剤による輸血感染症—凝固因子製剤を中心に

著者: 稲垣稔1 小佐野満1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.1574 - P.1577

文献概要

 血液を原料とする血液製剤は血球製剤と血漿製剤に大別される.前者は赤血球製剤,血小板製剤などであり,後者は新鮮凍結血漿,アルブミン製剤,グロブリン製剤,凝固因子製剤などである.いずれも成分輸血を推進していくうえで重要な製剤である.貴重な原料血液が適正に使用され臨床に役だっていかねばならないのは当然であるが,同時にそれぞれが安全かつ有効な製剤でなくてはならない.
 不幸にも輸血療法は肝炎あるいは後天性免疫不全症候群(Acquired Immuno DeficiencySyndrome;AIDS)などの輸血感染症の歴史を持っており,血液製剤の発達の歴史は同時に輸血感染症の歴史でもあった.そこで,血友病治療に用いられる凝固因子製剤を中心に血液製剤と輸血感染症について,著者らの経験を交じえながら述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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