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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻2号

1988年02月発行

今月の主題 炎症マーカーとその臨床的意義

病態解説

シアル酸測定の臨床的意義

著者: 上田智1

所属機関: 1川崎医科大学検査診断学教室

ページ範囲:P.178 - P.180

文献概要

 シアル酸(sialic acid)はノイラミン酸(neuraminic acid;水酸基,カルボニル基およびアミノ基を有するC原子9個のカルボン酸)の1群(約10種)のアセチル誘導体をまとめてあらわす名称である.この酸は唾液腺のムチンから抽出されたので唾液(saliva)を語源にしてsialicacidと呼ばれている.Ehrlichのアルデヒド試薬(ウロビリノーゲン検出用)で赤紫色を呈する.糖蛋白(glycoprotein)や糖脂質(glycolipid)の糖鎖の末端に存在し,カルボキシル基を遊離させている.そのためにこれらの物質に陰性荷電を与える.
 酵素シアリダーゼにより糖蛋白や糖脂質からシアル酸は遊離する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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