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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻2号

1988年02月発行

文献概要

資料

PHA法を用いたHSV抗体測定キットの検討

著者: 石井明彦1 渡久地政茂1 菱本恒温1 井唯信友1

所属機関: 1国立京都病院臨床検査科

ページ範囲:P.209 - P.212

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はじめに
 単純ヘルペスウイルス(HSV)は,水痘帯状疱疹ウイルス(VZV),サイトメガロウイルス(CMV),Epstein-Barr Virus(EBV)などとともに,ヘルペスウイルス群に属するDNAウイルスで,抗原的に一部異なる1型と2型が存在する.1型は生後半年から20歳ぐらいまでの間に,大多数の人に初感染を起こし,小児の場合には大部分が不顕性,もしくは軽症である.これに対し2型は,それ以降の年齢層に主として性交によって伝染する.両型とも1〜数回の感染後,ウイルスは三叉神経や,その他の神経節に潜伏感染を起こし,体調の乱れなどに伴ってその神経支配域の皮膚,粘膜に回帰性疱疹を起こす1)
 近年,生活環境の向上に伴い,HSV 1型の初感染年齢が乳幼児期から成人期へと移行してきている2,3).このため成人の初感染,さらには無抗体女性の妊娠,出産が増加し,移行抗体を持たない新生児の全身性HSV感染症が問題となっている4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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