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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻3号

1988年03月発行

文献概要

今月の主題 迅速検査;現状と今後の動向 検査機器・キットの進歩

生化学検査—尿

著者: 猪狩淳1

所属機関: 1琉球大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.270 - P.276

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 尿生化学検査の迅速検査法は尿試験紙法であろう.わが国でも,医療における臨床検査や健康スクリーニング検査として幅広く利用され,その普及率は目をみはるものがある.今後も広く利用され続けることは明らかである.しかも検査項目も増え,単一項目だけでなく多項目同時検査用試験紙へと変化している.本法は操作手技がきわめて簡単であるために,安易な気持で検査が実施される傾向があることは否めない.しかも,使用解説書に忠実に実施しないと正しい結果が得られない.また,薬尿や濃厚着色尿により反応が妨害されること,偽陽性・偽陰性が生じやすいこと,メーカーにより反応原理,試薬組成,感度,特異性が異なることなどの問題点がある.科用者は,これらの点を念頭において実施しなければならない.尿自動分析装置は検査精度の向上,検査室の省力化をもたらしたが,検査の迅速性の点ではまた問題が残る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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