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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻3号

1988年03月発行

文献概要

今月の主題 迅速検査;現状と今後の動向 検査機器・キットの進歩

微生物検査

著者: 浅利誠志1 本田武司2

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院中央臨床検査部 2大阪大学微生物病研究所

ページ範囲:P.277 - P.282

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 生体中に存在する成分そのものを測定する生化学検査や血液検査と異なり,微生物検査では,発育・増殖に時間を要する微生物を検査対象とするため,その迅速な検出には種々のくふうが必要である.微生物検査迅速化の一つの方向は,微生物の増殖をいかに早く検出するかをくふうすることで,アイソトープ(14C)や酵素(luciferase)を用いるくふうなどがなされ測定機器の開発が行われている.もう一つの方向は,検体中の微生物を増殖させずにそのまま検出する方法をくふうすることで,モノクローナル抗体を用いたELISAやラテックス凝集反応などで各微生物に特異な抗原を検出したり,DNAプローブを用いて検体中に存在する微生物の遺伝子を検出したりする方法が一部実用化されている.
 現在,微生物検査のための各種の自動機器の開発が行われているが,迅速性,経済性,効率性などで必ずしも満足のゆくものとはなっていず,今後の一層の進展が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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