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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻3号

1988年03月発行

文献概要

今月の主題 迅速検査;現状と今後の動向 病態解説

DIC

著者: 松田保1

所属機関: 1金沢大学医学部第三内科学教室

ページ範囲:P.288 - P.292

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 血液は,血管内では凝固せずに循環しているが,DICは,この性質の障害された症候群で,極端な凝固亢進状態である.しかし,全身の主として細小血管内で血液の凝固を生ずるため,その過程で血小板やフィブリノゲンをはじめとする凝固因子が消費されて低下し,出血症状を呈することが多い.ただし,DICの治療は,原因の除去を除けば,凝固機序を抑制する薬剤であるヘパリンの投与が主体で,このことにより出血症状も改善されることが多い.DICの診断には,このような凝固異常に特有なFDPの増加,血小板数の低下,フィブリノゲンの低下,プロトロンビン時間の延長,また,治療とからんでアンチトロンビンIIIの測定などが重要である.ことに最近,FDP中,血管内に生じたフィブリンの溶解によって生じたDダイマーを含む分画の測定が開発され,注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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