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今月の主題 DNA診断に必要な測定技術 巻頭言
DNA診断技術と臨床検査
著者: 河合忠1
所属機関: 1自治医科大学臨床病理学教室
ページ範囲:P.354 - P.354
文献購入ページに移動DNA診断とは,一口に言って遺伝子の変化を検索することである.その場合,外界からヒトの生体に侵入して来る外因性遺伝子と,生体に由来する内因性遺伝子とに分けて考えることができよう.外因性遺伝子とは微生物の遺伝子であって,これを同定できれば感染症の病原体を診断できることになる.特に,同定の難しいウイルス,同定に長時間かかる真菌,結核菌などではその重要性は大きい,内因性遺伝子の変化については,ウイルス毒性物質などの外因によって起こる場合,遺伝的に起こる場合,突然変異によって起こる場合などが考えられ,感染症,遺伝病,悪性腫瘍などへの関与がある.そのほかにも,いくつもの因子が重複して発病する場合の"素因"といわれる状態を把握するのに大きな意義をもってくるかもしれず,いわゆる原因不明の難病の解析に有用となるであろう.
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