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文献概要
今月の主題 DNA診断に必要な測定技術 技術解説
FAPのDNA診断
著者: 中里雅光1 松尾壽之2
所属機関: 1宮崎医科大学医学部第三内科学教室 2宮崎医科大学医学部第二生化学教室
ページ範囲:P.386 - P.390
家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)は,1アミノ酸置換(バリン→メチオニン)をもつ異常トランスサイレチン(プレアルブミン)がアミロイド線維として全身臓器に沈着する遺伝性疾患である.このアミノ酸置換は,トランスサイレチン遺伝子上の1塩基置換(グアニン→アデニン)に起因している.この塩基置換により制限酵素Nsi I, Bal Iに対する新しい切断部位が生じる.Southern blot法を用いて,この変異トランスサイレチン遺伝子を検出することができ,FAPのDNA診断が可能になった.本稿では,FAPの成因を蛋白化学,分子生物学的知見をもとに述べ,DNA診断法の解説を行う.
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