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文献概要
今月の主題 DNA診断に必要な測定技術 技術解説
細菌感染症のDNA診断
著者: 吉川昌之介1
所属機関: 1東京大学医科学研究所細菌研究部
ページ範囲:P.409 - P.415
文献購入ページに移動 DNAプローブを用いハイブリダイゼーション法によって細菌を同定する技術を解説した.
第一の問題はアイソトープ使用の是非であるが,アイソトープを用いない方法が競って開発されている.第二の問題は分類学と臨床的細菌同定のギャップであって,これに対処するためには用いるプローブを目的,菌種などに応じて適切に選ばねばならない.全DNAまたはその一部を用いて事足りる場合は,検体の方にラベルするフォトビオチン法が有望である.特異性の高い病原性遺伝子や16SrRNA遺伝子由来のプローブは検査室で作る訳にはいかず,キットとして市販される方向に行くであろう.早晩,抗生剤感受性テストもこの方法に委ねられるであろうし,全体として機械化の方向に進むものと思われる.
第一の問題はアイソトープ使用の是非であるが,アイソトープを用いない方法が競って開発されている.第二の問題は分類学と臨床的細菌同定のギャップであって,これに対処するためには用いるプローブを目的,菌種などに応じて適切に選ばねばならない.全DNAまたはその一部を用いて事足りる場合は,検体の方にラベルするフォトビオチン法が有望である.特異性の高い病原性遺伝子や16SrRNA遺伝子由来のプローブは検査室で作る訳にはいかず,キットとして市販される方向に行くであろう.早晩,抗生剤感受性テストもこの方法に委ねられるであろうし,全体として機械化の方向に進むものと思われる.
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