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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻5号

1988年05月発行

文献概要

今月の主題 心電図の最前線 総説

電気生理学的検査で何を知るか

著者: 小川聡1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部中央臨床検査部

ページ範囲:P.477 - P.483

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 房室ブロックの部位診断のためのHis束心電図,sick sinus syndrome診断のための洞結節機能検査法などの電気生理学的検査法に加えて,近年,頻拍症の診断・治療を目的としたプログラム電気刺激法(programmed electrical stimulation;PES)による頻拍症の誘発試験が盛んに行われるようになってきた.従来は,WPW症候群を含む発作性上室性頻拍症が主な対象であったが,生命に対する危険性のより高い頻脈性心室性不整脈を有する症例に施行される機会が増えている.これらの頻拍症を誘発・再現することには当然リスクを伴うため,本検査法から得られる情報とのバランスを考慮したうえで検査実施の適応を決めなくてはならない.現時点でPES法を応用しうる病態として考えられているのは,①再発性持続性心室頻拍症の治療法の選択,②突然死蘇生例の再発防止,③失神例の鑑別診断,④心筋梗塞後の予後判定などであるが,それぞれの有用性と問題点について論ずる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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