icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻5号

1988年05月発行

今月の主題 心電図の最前線

技術解説

運動負荷心電図の方向

著者: 川久保清1

所属機関: 1東京大学医学部第二内科学教室

ページ範囲:P.492 - P.498

文献概要

 運動負荷心電図の適応は拡大しつつあり,ACC/AHAのガイドラインによれば,①冠動脈硬化症やその疑いのある患者,②明らかな健康人のスクリーニング,③急性心筋梗塞後早期の患者,④特殊な治療後,⑤弁膜症患者,⑥高血圧症,⑦子供,をあげている.しかし,適応の選択にあたっては,運動負荷心電図のpositive predictive valueを十分考えなければならない.適応が拡大し,多段階負荷試験が多用されるにつれ,運動負荷心電図の判定法が,最大負荷時のST下降度だけでなくなり多様化している.それには,ST下降以外の心電図変化の評価,心電図変化以外の運動負荷の諸指標の評価,コンピュータ処理による心電図の解析などがあげられる.特に,コンピュータ内蔵の負荷心電図解析システムが多くの施設で用いられるようになってきたが,多数のパラメーターの評価法が確立していないのが現状である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら