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今月の主題 心電図の最前線 技術解説
体表面電位図の臨床的有用性
著者: 林博史1
所属機関: 1名古屋大学医学部第一内科学教室
ページ範囲:P.506 - P.512
文献購入ページに移動 心臓の電気現象を体表面からできる限り正確に把握するために用いられている従来の標準12誘導心電図やベクトル心電図は,長年にわたり,理論的および実験的検討が十分なされており,また多くの経験の積み重ねにより,その臨床的有用性が優れていることは,論をまたない.しかし,一方では,これらの心電図誘導法にも,いくつかの問題点があることが指摘されている.そこで,より優れた心電図法の開発により,感度が優れ,特異性の高い診断とともに,定性診断のみならず,定量診断が可能となることが強く望まれる.こうした要請の中で,近年のコンピュータの普及に伴い,体表面上の非常に多くの誘導点からの心電図情報をもとにして作成される体表面電位図(body surface isopotential map;電位図)が発達しつつある.電位図は,おびただしい電気的情報を持ち,先の要請にある程度応える方法論として優れているが,一方では,心電図法に共通の問題点や,その他の解決されなければならない点もある.
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