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今月の主題 尿中低分子蛋白の測定と意義 性状・測定法・意義
免疫グロブリンフラグメント
著者: 大谷英樹1
所属機関: 1北里大学医学部臨床病理学教室
ページ範囲:P.886 - P.890
文献購入ページに移動 尿中免疫グロブリンフラグメントとしては,遊離L鎖,H鎖のFc部分,Fab部分などが見いだされ,特に単クローン性に増加する場合には診断上有意義である.
免疫グロブリン産生細胞によってつくられる単クローン性のフラグメントは一般に血中および尿中に認められ,M蛋白として免疫電気泳動法やimmunofixationなどによって同定される.単クローン性L鎖(Bence Jones蛋白)は特定の病態に認められるので,その検出は診断上有用であり,また単クローン性H鎖(H鎖病蛋白)の同定によりH鎖病が診断される.なお,尿中にのみH鎖のフラグメントが大量に証明される場合はその背景に免疫異常症の存在が示唆される.
免疫グロブリン産生細胞によってつくられる単クローン性のフラグメントは一般に血中および尿中に認められ,M蛋白として免疫電気泳動法やimmunofixationなどによって同定される.単クローン性L鎖(Bence Jones蛋白)は特定の病態に認められるので,その検出は診断上有用であり,また単クローン性H鎖(H鎖病蛋白)の同定によりH鎖病が診断される.なお,尿中にのみH鎖のフラグメントが大量に証明される場合はその背景に免疫異常症の存在が示唆される.
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