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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻9号

1989年09月発行

文献概要

研究

阻害剤を用いたアデノシンデアミナーゼアイソザイムの測定法とその臨床的意義

著者: 中恵一1 下條信雄1 奥田清1 尾崎幸男2 大川二朗3

所属機関: 1大阪市立大学医学部臨床検査医学教室 2 3

ページ範囲:P.1085 - P.1089

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 血清アデノシンデアミナーゼアイソザイムの測定を,erythro-9-(2-hydroxy-3-nonyl)adenine(EHNA)の選択的な阻害効果を利用することにより自動分析装置に応用できるよう工夫した.EHNAは,終濃度100μmol/lのとき,ADA1アイソザイム活性値を100%阻害し,ADA2アイソザイム活性は数%程度しか抑制しない.したがって,EHNA添加,無添加によるADA活性測定により,総活性,ADA2活性を求め,両者の差をADA1活性として求めることができた.本法は再現性も高く,別にクロマトグラフィーで精製したADA2を用い添加回収試験を実施したところ,86.5〜96.6%と良好な結果であった.また,ADAアイソザイムは細胞内と血清中では存在様式が異なることが示唆されたが,今回明確な臨床的意義を確立するには至らなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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