icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査34巻10号

1990年10月発行

文献概要

腎臓病の病理・10

血管系疾患(I)

著者: 坂口弘1 緒方謙太郎1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.1208 - P.1215

文献購入ページに移動
 腎梗塞は,血栓症・塞栓症によって起こり,急性期は凝固壊死の像を呈し,次第に収縮し肉眼的にV字型の瘢痕を形成する.腎は高血圧によって主として血管系に病変を生ずるが,慢性の腎疾患や,腎動脈の閉塞などによって,続発性の高血圧が招来される.前者の代表として本態性高血圧に付随する(良性ないし悪性)腎硬化症がある.慢性腎不全時にみられる高血圧は,体液の貯留によるものが多いが,体液のコントロールによっても血圧が下がらないものがあり,これにはレニン・アンギオテンシン系が関与している.腎血管性高血圧も,レニン分泌が刺激されるために生ずるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?