文献詳細
文献概要
今月の主題 肝炎ウイルス関連マーカー 巻頭言
ウイルス肝炎研究の新しい展開
著者: 織田敏次1
所属機関: 1日本赤十字社医療センター
ページ範囲:P.7 - P.8
文献購入ページに移動 肝炎はウイルスによる感染症である,と認識するようになったのが1941年,北海道大学の小児科,弘教授(当時講師)の小児に対する感染体験に始まるものであった.急性肝炎患者の血清から,ベルケフェルド板を通して得られた濾液がその場合,感染源に用いられた.したがって,細菌よりは小さな病原体ほどの感覚しか当時はなかったはずである.
ウイルスも濾過性病原体といわれていた時代はともかく,その病原体にDNA,RNAを確認することができた時点から,われわれの関心はにわかに一変する.これが最小の生命担体として浮かび上がってくる.したがって研究方法も一躍,分子生物学のモデル的寵児にのし上がっていく.
ウイルスも濾過性病原体といわれていた時代はともかく,その病原体にDNA,RNAを確認することができた時点から,われわれの関心はにわかに一変する.これが最小の生命担体として浮かび上がってくる.したがって研究方法も一躍,分子生物学のモデル的寵児にのし上がっていく.
掲載誌情報