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細胞膜の糖の移送―糖輸送担体
著者: 岡芳知1
所属機関: 1東京大学第三内科
ページ範囲:P.73 - P.74
文献購入ページに移動 ブドウ糖は生体のエネルギー源としてもっとも重要な物質であり,その代謝異常の代表である糖尿病とは,ブドウ糖の細胞での利用が障害され,その結果としてブドウ糖が血中にとどまり血糖値が上昇した病態と考えることができる.
細胞で糖が利用されるためには,リン脂質の二重層から成る細胞膜をまず通過しなければならないが,ブドウ糖は水溶性の物質であり,一種の油の層である細胞膜を迅速に通過することはできない.そこで,細胞膜にはグルコーストランスポーター(糖輸送担体)と名づけられたブドウ糖輸送蛋白が存在して,ブドウ糖の細胞膜での移送を介在している.すべての細胞にはブドウ糖を取り込む機構が必要であるので,糖輸送担体もすべての細胞に存在する.
細胞で糖が利用されるためには,リン脂質の二重層から成る細胞膜をまず通過しなければならないが,ブドウ糖は水溶性の物質であり,一種の油の層である細胞膜を迅速に通過することはできない.そこで,細胞膜にはグルコーストランスポーター(糖輸送担体)と名づけられたブドウ糖輸送蛋白が存在して,ブドウ糖の細胞膜での移送を介在している.すべての細胞にはブドウ糖を取り込む機構が必要であるので,糖輸送担体もすべての細胞に存在する.
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