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HCVと肝癌
著者: 樋野興夫1
所属機関: 1〔財〕癌研究会癌研究所
ページ範囲:P.77 - P.78
文献購入ページに移動1.はじめに
アメリカのベンチャービジネスであるChiron社が,1988年C型肝炎ウイルス(hepatitis Cvirus;HCV)を発表して以来,日本人研究者のHCV研究に対する取り組みは,すさまじく一種の洪水的現象であると言っても過言ではない.もちろん,日本におけるHCV研究の関心の高さは,HCV感染の社会的な重要性に由来することは言うまでもない.Chiron社の方法,塩基配列の情報(1989年6月ヨーロッパ特許の公開で全塩基配列の7割である約7kbの情報が流れた)を基に,日本のいくつかのグループも,日本人感染者の血清からHCVのクローニングに成功し,最近では,ウイルスの全塩基配列も決定されるに至っている.HCVは,ウイルス間で塩基配列にかなり違いが見られ,今後サブタイプに分類されることも予想される.
アメリカのベンチャービジネスであるChiron社が,1988年C型肝炎ウイルス(hepatitis Cvirus;HCV)を発表して以来,日本人研究者のHCV研究に対する取り組みは,すさまじく一種の洪水的現象であると言っても過言ではない.もちろん,日本におけるHCV研究の関心の高さは,HCV感染の社会的な重要性に由来することは言うまでもない.Chiron社の方法,塩基配列の情報(1989年6月ヨーロッパ特許の公開で全塩基配列の7割である約7kbの情報が流れた)を基に,日本のいくつかのグループも,日本人感染者の血清からHCVのクローニングに成功し,最近では,ウイルスの全塩基配列も決定されるに至っている.HCVは,ウイルス間で塩基配列にかなり違いが見られ,今後サブタイプに分類されることも予想される.
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