文献詳細
文献概要
今月の主題 骨・関節をめぐって 話題
Heberden結節
著者: 薄井正道1
所属機関: 1札幌医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.1326 - P.1327
文献購入ページに移動 1.はじめに
Heberden結節は1802年英国人医師WilliamHeberdenが,手指のDIP関節の背側に関節リウマチや痛風などとは異なる結節の生じうることを報告したのが最初である.今日では本疾患はDIP関節の退行変性と考えられているが,他の関節における変形性関節症(osteoarthritis,以下OAと略す)との関係や,その真の発症原因についても不明な点が多い.臨床像についても,本疾患は,症状が一定期間の経過のあと無症状になるいわゆるself limiting diseaseであると考えられているが,どの程度の時間経過で無症状になるかについては不明な点を残している.また,本症の発生と労働負荷との関係についても最近注目されている.本疾患の概要とこれらの問題について紹介する.
Heberden結節は1802年英国人医師WilliamHeberdenが,手指のDIP関節の背側に関節リウマチや痛風などとは異なる結節の生じうることを報告したのが最初である.今日では本疾患はDIP関節の退行変性と考えられているが,他の関節における変形性関節症(osteoarthritis,以下OAと略す)との関係や,その真の発症原因についても不明な点が多い.臨床像についても,本疾患は,症状が一定期間の経過のあと無症状になるいわゆるself limiting diseaseであると考えられているが,どの程度の時間経過で無症状になるかについては不明な点を残している.また,本症の発生と労働負荷との関係についても最近注目されている.本疾患の概要とこれらの問題について紹介する.
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