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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻13号

1991年12月発行

文献概要

私のくふう

エンドサイト法により採取した内膜組織のセル・ブロック標本作製法

著者: 森真理子1 蔵重亮1 藤重喜枝1 元井信2

所属機関: 1倉敷成人病センター臨床検査部 2国立病院四国がんセンター臨床研究部

ページ範囲:P.1332 - P.1332

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 子宮内膜細胞診は子宮体癌およびその前癌病変の診断に重要な検査法であり,その際内膜の採取法としてはエンドサイト法がもっとも広く用いられている.この方法では,通常採取された内膜組織は直ちにスライドグラスに塗抹され細胞診用の検体が作製され診断に供される.しかし,この方法のみでは内膜病変の診断は容易でなく,判定に難渋することも少なくない.この問題を解決する一法として塗抹標本作製後捨てられているエンドサイトの中軸に多くの内膜組織が付着残存していることに着目して,この残存内膜組織を用いて簡単に内膜組織のセル・ブロック標本を作製する方法を考案した.その結果,子宮体癌の確定診断およびその前癌病変と考えられているが細胞診では診断が難しい子宮内膜増殖症の診断に有用な結果が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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