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PLP遺伝子とグリア細胞の分化
著者: 鹿川哲史1 池中一裕1 御子柴克彦1
所属機関: 1大阪大学蛋白質研究所
ページ範囲:P.1343 - P.1344
文献購入ページに移動PLP遺伝子の突然変異によりヒト白質変性症の一種であるPelizaeus-Merzbachaer病(P-M)が生じることは有名であるが,最新の遺伝子操作技術polymerase chain reaction;PCR法の導入によりこれが実証され,現在までに5家系の変異遺伝子配列が報告された.また,この疾患のモデル動物も数多く報告されており,いずれもPLP遺伝子内の点突然変異に起因していた.これらには共通して,グリア細胞の一種でミエリン形成細胞であるオリゴデンドロサイト(OLG)自身が変性脱落するためにミエリン形成不全を示すこと,グリア細胞の分化異常がミエリン形成期以前にすでに開始されていることなどの特徴があり,PLP遺伝子産物がミエリンの構造蛋白質以外の機能を有することが予想された.
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