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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻13号

1991年12月発行

文献概要

資料

hHGF測定キットの改良

著者: 二井谷好行1 立川哲也1 申貞均1 坪内博仁2 大工原恭3 三上恵世4 大久保昭行4

所属機関: 1大塚製薬株式会社診断事業部 2鹿児島大学医学部第二内科 3鹿児島大学歯学部口腔生化学教室 4東京大学医学部附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.1360 - P.1364

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 血中hHGF測定キットは肝疾患の重症度を反映するマーカーとして有用性が示されている.しかしこれまでのhHGF測定キットは標準hHGFとして劇症肝炎患者交換血漿から精製したhHGFを用いており,その恒常的生産性に問題があった.またキットの開発にあたり,955例の健常人血清の測定を試みたところ,異常に高値を示す検体(1例)が見いだされた.今回,標準hHGFとして遺伝子工学的に作製したリコンビナントhHGFを用い,その恒常的生産性を確保し,さらに1例の健常人で確認された非特異反応の反応機序を解明するとともに,緩衝液に30%ヤギ血清を添加することにより,この反応を抑制することができた.本改良キットを用いて,キットの性能に関する試験および,現行・改良キットでの相関を検討したところ,良好な結果が得られたことにより,本改良キットは,現行キットと同様に優れた性質を有し,しかも非特異反応も抑制できるキットであることが確認された.まだリコンビナントhHGFを開発したことにより,標準hHGFの恒常的生産性が保障された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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