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文献概要
今月の主題 肥満とやせ 話題
神経性食欲不振症と代謝異常
著者: 赤林朗1 末松弘行1
所属機関: 1東京大学医学部心療内科
ページ範囲:P.376 - P.379
文献購入ページに移動1.はじめに
神経性食欲不振症(anorexia nervosa)は,主に思春期の女性に発症するやせと不食を主症状とする疾患であるが,広く摂食障害(eating disorders)という概念の中に含まれる病態である.摂食障害の主要なものは神経性食欲不振症と大食症(bulimia)である.厚生省特定疾患・神経性食欲不振症研究班の新しい診断基準を表1にあげる.本症は多彩な身体および精神症状を示すが,器質的な病因は明らかにされておらず,患者およびその家族の心理・社会的な病因が重視されている.したがってその診断にはまず器質的疾患,内因性精神病を除外し,面接,心理検査などにより総合的に積極診断をする.本稿では,本症に比較的特徴的な代謝異常を反映する臨床検査について述べる.これらは補助的であるが本症の診断および病状把握に重要な役割を果たすと考えられる.
神経性食欲不振症(anorexia nervosa)は,主に思春期の女性に発症するやせと不食を主症状とする疾患であるが,広く摂食障害(eating disorders)という概念の中に含まれる病態である.摂食障害の主要なものは神経性食欲不振症と大食症(bulimia)である.厚生省特定疾患・神経性食欲不振症研究班の新しい診断基準を表1にあげる.本症は多彩な身体および精神症状を示すが,器質的な病因は明らかにされておらず,患者およびその家族の心理・社会的な病因が重視されている.したがってその診断にはまず器質的疾患,内因性精神病を除外し,面接,心理検査などにより総合的に積極診断をする.本稿では,本症に比較的特徴的な代謝異常を反映する臨床検査について述べる.これらは補助的であるが本症の診断および病状把握に重要な役割を果たすと考えられる.
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