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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻6号

1991年06月発行

文献概要

今月の主題 臨床検査の新技術 生体検査

血管内エコー法

著者: 松尾裕英1 水重克文1 森田久樹1 鷹野譲1

所属機関: 1香川医科大学第二内科学教室

ページ範囲:P.604 - P.609

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 血管内エコー法とは,カテーテルの先端に細小な超音波振動子を装着し,これを走査することから血管エコー像を血管内から描出する方法である.これによって,血管壁の組織学的情報を得ることや,血管壁厚,血管径などの血管形状の正確な計測が可能となった.
 まず,エコー像と組織像とを対比して,①正常動脈では内膜面が高輝度,中膜が低輝度,外膜が高輝度に描出されること,②動脈硬化病巣では弾性線維,膠原線維の量,配列の仕方,コレステリンおよび石灰沈着の仕方などによって,エコー像が異なることなどを示した.これらにより,エコー像の観察によって血管壁の組織像を推定することが可能であると考えられた.
 さらに,血管内エコー像から血管形状を正確に計測し,血圧との同時計測によって動脈壁張力―周囲長関係など,血管の物理的特性の評価も可能であることも示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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