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私のくふう
Ag-NORs染色の―工夫
著者: 関口進1
所属機関: 1日本赤十字社医療センター中央検査部病理検査室
ページ範囲:P.672 - P.672
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核小体形成体(nuclear organizer regions;NORs)は,細胞核内に存在しribosomal RNA (rRNA)を転写するDNAのloopで,最近腫瘍細胞の増殖能を測定する方法として,また,良性,悪性の判定に有用性があるとして注目されつつあり,銀染色により比較的容易に染色される1).しかし,このAg-NORs染色(以下原法)の染め上がりは,コントラストに問題があり,1,000倍で通常200細胞中の核内銀粒子を測定するため,鏡検が非常に困難である.そこで,今回私は,塩化金で置換した後,対比染色を施す方法(以下変法)により,コントラストが良好で,かつ観察が容易な標本を作成することができたので報告する.
核小体形成体(nuclear organizer regions;NORs)は,細胞核内に存在しribosomal RNA (rRNA)を転写するDNAのloopで,最近腫瘍細胞の増殖能を測定する方法として,また,良性,悪性の判定に有用性があるとして注目されつつあり,銀染色により比較的容易に染色される1).しかし,このAg-NORs染色(以下原法)の染め上がりは,コントラストに問題があり,1,000倍で通常200細胞中の核内銀粒子を測定するため,鏡検が非常に困難である.そこで,今回私は,塩化金で置換した後,対比染色を施す方法(以下変法)により,コントラストが良好で,かつ観察が容易な標本を作成することができたので報告する.
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