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海外旅行者下痢症患者を対象としたenterohemorrhagic Escherichia coli(O 157:H7)の検索

著者: 本田俊一1 松本寿和子1 佐久川幸雄2 後藤邦夫2 池田長繁2 本田武司3 三輪谷俊夫3

所属機関: 1大阪大学歯学部検査部 2大阪空港検疫所 3大阪大学微生物病研究所

ページ範囲:P.1004 - P.1006

 近年,わが国においてO 157:H7血清型の腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic E. coli)による感染事例が相次いで発生し,注目されている.本研究では,EHEC(O 157:H7)のMacConkey-ソルビトール寒天培地を用いたD-ソルビトール遅分解性を指標としたスクリーニング検査法を導入して,海外旅行者下痢症におけるEHECの重要性について検討した.その結果,旅行者下痢症においてはEHECの分離頻度はきわめて低いことがわかった(1,543名中1例).なお,MacConkey-ソルビトール寒天培地によるO 157:H7のスクリーニング法は,旅行者下痢症におけるO157:H7のスクリーニング効果という点では不十分であることもわかった.

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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