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体内温度の非侵襲的計測
著者: 斎藤正男1
所属機関: 1東京大学医用電子研究施設
ページ範囲:P.1149 - P.1150
文献購入ページに移動 最近,体内深部の温度を計測しようという試みが,数多く見られる.病変は多くの場合温度変化を伴うし,体外から電磁波などの物理エネルギーを与えたときに,体内の温度分布を調べると,重要な情報が得られる.しかし体内深部温度の計測には,いろいろ難しい問題がある.深部の温度計測は,工業計測のように精度が保証されているわけではない.臨床家が,それぞれの方法の問題と限界を知りつつ利用しなければ,役にたたない.
体内の温度を測定するには,現在次の方法が用いられる.探針の刺入,計測装置の植え込み,非侵襲的測定,体表からの測定.また技術的には,次の点を考えなければならない.絶対値か変化分か,温度測定精度,空間的分解能,測定時間.体内温度計測では,高い精度は無理である.体内では熱が伝搬し平均されるから,高い空間分解能は意味がない.測定の平均を取れば,精度が改善される.このような事情があるから,ただ一般的に方法を比較しても意味がない.
体内の温度を測定するには,現在次の方法が用いられる.探針の刺入,計測装置の植え込み,非侵襲的測定,体表からの測定.また技術的には,次の点を考えなければならない.絶対値か変化分か,温度測定精度,空間的分解能,測定時間.体内温度計測では,高い精度は無理である.体内では熱が伝搬し平均されるから,高い空間分解能は意味がない.測定の平均を取れば,精度が改善される.このような事情があるから,ただ一般的に方法を比較しても意味がない.
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