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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻12号

1992年11月発行

文献概要

COFFEE BREAK

Patients

著者: 屋形稔1

所属機関: 1東新潟病院

ページ範囲:P.1200 - P.1200

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 "Patients must be patient (病者とは耐え忍ぶ者の謂である)".故東大医学部細川宏教授の遺稿集『病者・花』にこの言葉がある.「病者は辛抱づよく耐え忍んでいる 何に耐え 何を忍ぶというか その身を襲う病苦の 激しくかつ執拗な攻撃を じっと耐え忍ぶのだ……」と続くこの一節は,病者が理不尽な攻撃に耐え忍ばねばならない苦しい斗いが記されている.
 医療従事者は病者にある程度の支援は送ることができても,本質的には無力な存在かもしれない.病者はときに身を守るべき一片の盾もなくひたすら時の経過を待つしかないことも多い."死よ驕るなかれ"というドラマもあったが,医師や技師も己れの仕事に驕ってはならない.病者が救われるとしても,その人自身の忍耐と斗いの結果が大部分であるとさえいえるのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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