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細菌性分泌蛋白および線毛の外膜通過機構
著者: 永宗喜三郎1 本田武司1
所属機関: 1大阪大学微生物病研究所
ページ範囲:P.1262 - P.1263
文献購入ページに移動 1.細菌性蛋白分泌機構
細菌は,酵素や毒素など非常に多様な蛋白質を外界に分泌するが,そのためには,ペリプラズムによって隔てられた細菌自身の持つ2つの膜を通過して行かなければならない。したがって,細菌の一般的な蛋白質分泌機序を考える際,分泌蛋白質は,①まず菌体の内膜を通過しペリプラズムに出た後,②さらに外膜を通過する,という2つのステップについての検討が必要である.
事実,多くの分泌蛋白質はこの2つのステップモデルをとると考えられている.分泌への第1段階である内膜の通過には,E.coliで研究が進んできたシグナルペプチドによる通過機構1)をとることが多くの菌種で明らかになってきた.しかし,蛋白質がペリプラズムに進んでから以降の分泌機構の第2段階はいまだに不明なところが多く,ようやくその輪郭が描かれ始めてきたところといえる.
細菌は,酵素や毒素など非常に多様な蛋白質を外界に分泌するが,そのためには,ペリプラズムによって隔てられた細菌自身の持つ2つの膜を通過して行かなければならない。したがって,細菌の一般的な蛋白質分泌機序を考える際,分泌蛋白質は,①まず菌体の内膜を通過しペリプラズムに出た後,②さらに外膜を通過する,という2つのステップについての検討が必要である.
事実,多くの分泌蛋白質はこの2つのステップモデルをとると考えられている.分泌への第1段階である内膜の通過には,E.coliで研究が進んできたシグナルペプチドによる通過機構1)をとることが多くの菌種で明らかになってきた.しかし,蛋白質がペリプラズムに進んでから以降の分泌機構の第2段階はいまだに不明なところが多く,ようやくその輪郭が描かれ始めてきたところといえる.
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