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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻13号

1992年12月発行

文献概要

今月の主題 溶血性尿毒症症候群(HUS) 総説

病原性大腸菌と溶血性尿毒症症候群

著者: 本田武司1

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門

ページ範囲:P.1317 - P.1322

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大腸菌は正常腸内細菌叢を構成するが,一部の特殊な病原因子産生能を獲得した大腸菌は病原性大腸菌あるいは下痢原性大腸菌と総称される.これらの大腸菌はその病原性発現機構に基づいてenteropathogenic E. coli(EPEC),enteroinvasive E. coli(EIEC),enterotoxigenic E. coli(ETEC),enterohemorrhagic E. coli(EHEC)およびenteroaggregative E. coli(EAEC)の5つのカテゴリーに分類される.これらのうちEHEC(腸管出血性大腸菌)は出血性大腸炎の原因菌として1983年に発兄され,Shigella dysntriae 1の産生するShiga toxinと同一ないし類似毒素(Vero毒素:VT 1およびVT 2)を産生する.本菌感染症で問題となる合併症に溶血性尿毒症症候群(hemolytic-uremic syndrome;HUS)があり,死に至る例もあるので注意が必要である.〔臨床検査36(13):1317-1322, 1992〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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