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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻3号

1992年03月発行

トピックス

血中クロモグラニンA

著者: 山田律爾1

所属機関: 1獨協医科大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.308 - P.309

文献概要

 クロモグラニンはカテコールアミン顆粒内水溶性蛋白の大部分を占めていて,カテコールアミンとATPとクロモグラニン複合体を作っている.1個の顆粒内にこの複合体が200万個存在している.クロモグラニンの命名はBlashkoら(1967)であるが,これを精製したものをクロモグラニンAとSmith and Winkler (1967)が命名した.免疫的方法でこれを分けて,A,B,Cの3群にできるが,ここではSmith and Winklerに従ってのクロモグラニンAとして取り上げる.
 クロモグラニンAは439個のアミノ酸から構成され,その配列も明らかにされた(Konecki,etal:1987).クロモグラニンAはカテコールアミンとともに顆粒内から血中に直接分泌される(副腎髄質では).褐色細胞腫では出血壊死を部分的に次々と起こすのでクロモグラニンAはカテコールアミンとともに血中に放出される.組織内には副腎髄質>下垂体前葉>膵>小腸>甲状腺>視床下部の順に多く含まれ,副甲状腺,カルチノイドにも比較的多量含まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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