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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻4号

1992年04月発行

文献概要

今月の主題 血管内皮細胞 話題

血流と血管内皮細胞

著者: 佐藤公美1 川合陽子2 池田康夫3

所属機関: 1早稲田大学理工学部 2慶応義塾大学医学部中央臨床検査部 3慶応義塾大学医学部内科学教室

ページ範囲:P.394 - P.397

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1.はじめに
 近年,血栓症が増加し死因の上位を占めるようになった.また,人工弁や人工血管などの人工臓器を汎用する際,血栓が形成され問題となっている.従って,血栓形成を防止するために,血栓形成機序を解明することは非常に重要である.
 血栓の形成は,血小板凝集の他,血小板・内皮細胞膜上での血液凝固反応によって起こる.19世紀の病理学者Virchow (1821-1902)は,血栓形成の3要因として,①血管壁,②血液成分,③血流速度の異常をあげた.従来,血管壁や血液成分に関しては,医学・薬学などの分野から研究が盛んに行われているが,血液流動状態に関する報告は少ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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